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東大発ベンチャーのバックオフィスをあなたの力で支えてください。そのためのスキルを磨き直す場を、ご用意しました。

東大IPC・小澤様インタビュー

2021年11月12日

キャリアブランクのある方が、特に大学関連ベンチャー企業のバックオフィス業務に役立つ実務を学べる再就職支援プログラム「東大IPCキャリアスクール」の提供開始にあたり、Warisと共に、本プログラムの立ち上げを行った、東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(東大IPC)マネージャーの小澤 彩織様にお話をお伺いしました。

 

大学発の最先端技術を世に送り出すーーそのバックオフィス機能を支えてほしい

――このプログラムの企画意図や背景を教えてください。 

 わたし達・東大IPCは、東大周辺のスタートアップを支援することを目的とした組織です。支援先のベンチャー企業では、「人材の確保」がとても重要度の高い課題なんですね。現場では様々な職種の人材が求められていますが、今回はバックオフィス機能に注目して、前線で働く人たちのために「守り」の部分を担って下さる方を探すためにこのプログラムを立ち上げました。

――具体的にはどのようなお仕事があるのでしょうか? 

 いわゆる事務方、内部の管理や経理などです。東大IPCの支援先は、大学発の最新テクノロジーを社会に活かすために起業した会社ばかりです。研究開発や社会実装という攻めの部分に経営陣が専念するためには、バックオフィス業務を担って下さる優秀なスタッフさんが必須です。それにふさわしい方に出会える場所としてWarisさんはぴったりだと考え、今回のプログラムが実現しました。

キャリアスクールについて話すWaris・藤見と東大IPC・小澤様

 

東大の関連企業でもWaris人材が活躍!フリーのスタッフさんの優秀さは知っています

――東大IPCとWarisとのつながりを教えてください。 

 東大には当社の他にもインキュベーション支援組織がいくつもあります。それらのプロジェクトに以前から人材をご紹介下さっていて、Warisさんは東大周辺の研究開発や現場の雰囲気へのご理解があるんですね。また当社も何度かスタッフさんをご紹介いただいたことがあります。そこで優秀な人が在籍されているのを知っていまして、今回、Warisさんとタッグを組んだ次第です。

――Warisのスタッフの印象はどうですか? 

 やはり、優秀で、スキルを持った方が多いですよね。それでいて出産、子育て、介護などのライフイベントがあるために一時的に一線を退いている方が多い。ワークライフバランスを保ちながら再び働こう、仕事を通して社会につながろうという強いご意志を持った方がいらっしゃるというイメージを持っています。  

 

大学は、最先端研究の宝庫!でもそのビジネス応用は始まったばかりです

――東大IPCについて教えてください。 

 一言でいうと東大の子会社です。大学では最先端の基礎研究が数多くなされていますが、それを社会の中に応用した事例はまだまだ多くはないんですね。ましてビジネスにするっていうのは非常にチャレンジングなことなんです。ですが大学としてはそれを増やしていきたいということで、東大で培われた研究を、先生方の思いとともに社会実装していく、それを支援しているのがわたし達・東大IPCなんです。   

 

自身も、結婚でイギリスの専業主婦に。銀行勤務からリサーチャーへ転身!?

――ところで、小澤さんはなぜ東大IPCで働いているんですか? 

 一言では説明が難しいですね(笑)。大学から新卒入社するときには金融に興味があって、融資、運用、保険、…お金について多種多様な商品を販売しているということで、銀行に就職したんです。それで6年弱働いたところでパートナーの海外転勤があって、一度辞めたんですね。でもイギリスで専業主婦を始めたものの3ヶ月で飽きてしまって(笑)。

――そこで、イギリスで就職を? 

 はい。日系企業に派遣事務で入って、最初は楽しかったんですが、でもだんだんとそれにも飽きたらず、日本商社の欧州本社にリサーチャーとしてハイヤーされました。市場調査の一環で、既存取引のない現地企業にメールや電話でアポをとって、スウェーデン、フィンランド、デンマークに単独出張して……かわいいファブリックがたくさんありましたよ(笑)。

 

「やっぱり金融が好き」お金で支援を行う、投資の道へ

――それは大きな転身ですね! 

 ただ、パートナーの海外勤務の期限が見えてきまして、それは自分のビザの期限でもあるので、じゃあ帰国してどうしよう、となって。自分の市場価値が知りたくなって日本の転職サイトに登録してみて、それと同時に「やっぱり金融が好きだ」って改めて思ったんです。でもこれからは融資とは別の方法で、自分がそこに介在することで相手を高められる金融的な支援をしてみたいな、と考えたんですね。それで投資に興味を持ちました。

――金融のキャリアに、シーズを見つけて育てる「バイイング」に携わる経験が加わった効果もあるのかもしれませんね。 

 ああ、そうかもしれませんね。投資と一口にいってもバイアウト、エンジェル、不動産…いろいろとありますが、見ているうちにベンチャーキャピタルに一番心惹かれたんですよ。協働して投資先企業の価値を高めていくことで、自分の所属先の価値も高められる、これって面白いなと感じました。それでイギリスにいながらリモートで色々な方のお話を聞いたり、何度か面接をしていただいたりして、最終的に東大IPCへの入社を決めました。

ミートアップ会場となる大手町のグローバルビジネスハブ東京。十分な換気と消毒を行い、適切な人数を保って運営いたします。

Warisの登録者さんは、仕事もそれ以外のものも大事にしている人たち

――小澤さんのキャリアも、Warisに登録されている方たちと通じるところがありますね。 

 そうなんですよ。パートナーの海外転勤についていくことにしたのが29歳のときだったんですけど、結婚・退職・引越というライフイベントが一度にやってきて。Warisに登録されている方もきっと、働くということを大切にしながらも、他にも大事なものを持っている人たちが多いですよね。

 

ワン&オンリーの最先端技術が世に羽ばたくお手伝いをしてほしい

――支援している東大発ベンチャーの特徴を教えてください。 

 東大IPCが支援しているスタートアップの特徴はまず「最先端テック」を核にして成り立っていること、そして「この会社にしかつくれないものがある」ということですね。どの企業もワン&オンリーな存在で、そして非常にインテレクチュアルな方々が揃っています。研究者、学生、卒業生、それぞれが光るものをお持ちで、それを磨くお手伝いをできれば金融家冥利に尽きますね。

テック勝負の世界ですが、その会社に関わる人たちがどうやってサクセスして幸せになっていくかを考えたときに、周りを固める事務、経理、人事などの力もとても重要なんですね。ですので、そこに入っていただける優秀なスタッフさんを常に探しています。

 

小回りの効く勤務体系などベンチャーならではの働きやすさも!

――これからふたたび働こうとしている人にとって、大学発ベンチャーで働くメリットってなんでしょうか? 

 一つには限られた時間だとしても、やるべきことをやっていればきちんと評価してくれる会社が多いということですね。また、リモートワークを取り入れている会社も多いです。遠方の人とも協働作業をして、リモートで作業することがあたりまえの方達ですから。

またもう一つは、これはわたし自身が衝撃を受けたことなんですけれど、やはり大企業とベンチャーの文化の違いです。わたしが新卒で入ったのはいわゆる大企業で、同期は数百人いました。大きい会社で良いことはありますが、業務プロセスはある程度固定化されていて、疑問を抱くことがあってもそれで何かを変えるってことはなかなか難しいですよね。

それが、小さな組織に移って、自分の「こうしたらいいんじゃないかな」っていう何気ない発想が大きな価値を持つんだと驚いたんです。「こうしたら?」というと「じゃあやってみれば?」ってなる。

 

自分のちょっとした気づきや提案が会社を変えていく楽しさ

――具体的にはどんなことでしょうか? 

 そうですね…、普段の暮らしの中でも、うーん、部屋のこの角にちょうどいい収納ボックスがあったら便利なのに…とか思うことありますよね?そういうようなことです。それは実際にオフィスに収納ボックスを置くってことかもしれないし、紙で回していた業務を外部サービスを使ってクラウド化するってことかもしれませんし。そういう改善は小さな組織ほど大歓迎されますから、「気づき」の多い人ほど楽しくイキイキと働いていただけると思います。ですからもし仕事に使える時間が短くても、やりがいを感じていただきやすいのではないかと。

 

きっと、予想をいい意味で裏切るエンジニアさんや経営者さんと出会えます

――東大周辺のベンチャーってどんな方が多いんですか? 

 東大IPCの支援しているベンチャーには技術者の方が多いんです。研究者やエンジニアというと、ちょっとぶっきらぼうなのかなと想像するかもしれないんですけど、全然そんなことがなくて驚かれるかもしれません。みなさんコミュニケーション能力が高くて、誠実で、さらにその技術を使って社会のために、という志を持った方達です。

――なるほど、わたしも何度か取材させていただきましたが、さわやかでアクティブな方が多いですよね。 

「困難を抱えている人に届け!」という思いで実現しているテクノロジーが多いんですよ。例えば、これまで治療薬のなかった病気に効くお薬、人手不足を助けるロボット、倉庫や品出しといった重労働でのリモートワークを可能にする遠隔技術、そして育児支援メディアなど。自分もその技術を届ける一員になりたいって気持ちになる、心からおすすめできる企業ばかりです。

 

ベンチャーへの就職にかぎらず必ず役立つオトクな内容に仕上げました

――では最後に、プログラム(講座)の特徴を教えてください。 

 直接的なメリットでいうと、今回、カリキュラムを本当に実務に寄せました!なのですぐに役立つ実務、知識が身につきます。わたし達としては支援先ベンチャーでお仕事していただきたいのはもちろんなのですが、もし今回良いご縁にならなくても間違いなく今後活かせる内容ばかりです!

自慢の講師陣を揃えて、網羅的でありつつ、ベンチャーで日々使われている最新ツールについてもふんだんに盛り込まれています。「仕事の開始時に何が使える人材であってほしいか?」を企業にもWarisさんにもヒアリングしてつくったプログラムです。

 

わたし達が自信を持ってオススメできるプログラムに仕上がっています!ご応募、ご参加お待ちしております。

 

コロナで変わった労働環境にもしっかりと対応!

――産休・育休中にコロナを迎えた方ですと、その間に急速に普及の進んだツールも多いですよね。 

 はい、その辺りも考慮しています。具体的には、OfficeではなくGoogle系のドキュメントやスプレッドシート、ベンチャーさんでよく使われているslackなどのコミュニケーションツール、またリモートワークに必須のクラウドサービス系、それからzoomやGoogleMeetなどのオンライン会議ツールなどですね。この辺りは網羅してレクチャーの中に入れています。

 

不安や疑問には、わたしとWarisさんがしっかりとお答えします

――不安のある方にメッセージをお願いします。 

 講座のあとのミートアップでは会社のCEOが出てくるところも多いですから、人となりを知った上でキャリアを考えられるのもこのプログラムのポイントの一つです。どんな会社か、どんな雰囲気かをわかった上でじっくり考えて頂けます。

いろんな家庭のご事情や時間の制限のある中でお仕事されようとしているということはわたし達も、企業側も理解しておりますので、なんでもご相談くださいね。

入社前も入社後も、不安があればわたし達とWarisさんで全力でサポートしますので、このプログラムにご興味を持ってくださった時点で適性が高いと自信を持っていただいて、ぜひまずは説明会にご参加下さい! 

 

 

 

小澤彩織

東京大学協創プラットフォーム開発株式会社 マネージャー(HR支援担当) 

  • 2019年、東大IPCに入社。東京大学及びその他国内外の学術研究機関との連携促進、官公庁連携、企業連携、起業支援プログラム運営、広報を担当。
  • 2012年、三井住友銀行に入行。中小企業営業の経験を経て、2015年より成長産業分野の企業の事業開発支援に従事。
  • 2018年、双日欧州本社にて、部門横断的なリサーチ・コンサルティング業務を担当。
  • 東京外大タイ語科卒